トピックスです!!

 2022年1月、オゾノサン・ジャパンがオゾン療法展開のため取引しているヘンスラー社がHumares社(ドイツ、ブルッフザールの近郊)及びKastner-Praxisbedarf社(ドイツ、ラシュタット)を合併してヘンスラー・メディカル社として、新たに発足しました。社長はヘンスラー社のMr.Robert Viebähn Hänslerです。母体のDr.J.ヘンスラー社はDr.Joahim Hänsler(物理学、数学、化学者)が 1958年、世界で最初の濃度計付き医療オゾン発生器の製造に成功し、特許をとりました。それを基にオゾン療法のオゾン供給量を安全・正確なものにし、戦後、ドイツにおけるオゾン療法の飛躍的発展の基礎を築きました。その後、娘Dr.Renate Viebähn Hänslerが後継者となり、父の事業を発展させてきました。

 オゾノサン・ジャパンは1994年より、ヘンスラー社品を斡旋し、正確なオゾン療法の普及に努めております。また、私どもは日本におけるオゾン療法の本流を行く者として自信と誇りをもっております。ヨーロッパのオゾン療法は数か国のオゾン療法団体でEUROCOOPを形成し、医療上の安全性の構築、検討を行っております。その一角に「日本医療・環境オゾン学会」も参加し、寄与しております。

 オゾンの取り扱いは十分な知識が必要で、素人には取り扱いは禁止です。「日本医療・環境オゾン学会」に加入し、正しい知識を身につけましょう。

新着情報

オゾン療法研究ニュース

【オゾン療法研究ニュース 第18号 2023年7月】

 神奈川歯科大学大学院に統合医療講座を開設された川嶋朗先生に 2 回に亘り登場して頂き、統合医療について執筆頂きました。今回は改めて、その必要性 を提言されております。その中でも、オゾン療法が推進に値するとの判断で、講座では 15 回 のオゾン療法講義が企画されたとのことです。イタリアでは医療現場からさらに高度な専門性を要求する声があがり、その強い需要に応える形でベローナ大学にオゾン療法のマスターコースが世界で初めて設立されました(2022 年)。川嶋先生 の講座開設は僅かに遅れましてが、世界で二番目です。快挙であることには変わりはありません。オゾン療法が日本でもヨーロッパなみに市民権を得ることを期待したいものです。


今、必要な統合医療とその教育 連載Ⅲ

神奈川歯科大学大学院統合医療学講座
特任教授 川嶋 朗


I. 通常医療では対処できない医療

 20 世紀に花開いた西洋医学は急性疾患や感染症などの原因究明とともに、その治療を可能に してきた。しかしその反面、生活習慣病などの慢性疾患、原因不明の疾患、精神的な要素の関与 する疾患、再発性の疾患などについては治療に苦慮する例も少なくない。加えて個々の体質や体 調を考慮した治療はほとんどなされていない。


II. (一次)予防医療

 西洋医学による医療費が高騰し、国家経済を脅かそうとしている現状も見逃すことができない。 少子高齢化による西洋医学の医療費高騰は深刻な問題である。

 欧米では近代西洋医学の欠点を補う補完代替医療を治療の選択肢として考慮することで、全人 的医療を提供する統合医療の理念が確立された。

 日本には国民皆保険制度という世界に冠たる医療制度があるが、このためか日本国民は健康 増進への意識が高い方ではなく、健康維持に努めるどころか通常は放置状態で、健康を損なった 場合に医療者に依存すればよいといった傾向が強い。その結果、国民医療費は増大の一途をた どっている(図 1)。

国民医療費の推移(図1)

 2020 年度の医療費は、約 43.0 兆円で、医療費に含まれない介護費用が約 10.7 兆円、生活保護費は約 3.8 兆円、救急搬送を含む消防関連予算は約 2 兆円、さらに新型コロナ予 算は約 77 兆円であった。2020 年の税収は約 60.8 兆円なので医療に関連しない国家の歳出はすべて赤字になることになる。これでは消費税を 多少増税したところで借金が減るはずがな い。医療の進歩に伴い、医療技術や医療機 器もどんどん刷新され、平均寿命が飛躍的に 伸びて高齢者が急増。現時点で医療費の50%以上を 65 歳以上が占めていることから、 今後、さらに医療への需要が増す。このペー スで医療費が拡大すれば、わが国は滅びか ねない。医療費の節約は切迫した課題なので ある。ではどうすればよいのか。医療費のほと んどは保険診療が占めており、すなわち病気 にならなければかからないものである。病気に ならないようにすること、つまり一次予防こそが重要なのだ。統合医療には当然だが、予防の概念も含まれる。


III. Quality of Life(QOL)重視の医療

 人口構造が変化し、1950 年 4.9%であった高齢化率は 1970 年に 7.1%(高齢化社会)、1994 年 に 14.1%(高齢社会)、2007 年に 21.5%(超高齢社会)、現在は約 30%と進み、2070 年には 38.7 %になると予想されている(図 2)。

国民医療費の推移(図1)

 人生 100 年時代を迎え、高い医療水準と医療技術で治す医療から高い幸福度や QOL を実現する癒す医療が求められている。それをいち早く見越した欧米ではこの理念を含む統合医療が盛んにおこなわれるようになってきている。

 統合医療は単純に近代西洋医学と補完代替医療を組み合わせた医療ではない。統合医療を 臨床からの表面的な視点で捉えてはいけない。統合医療の統合は Combination ではなく Integration である。統合医療とは、「個人の年齢や性別、性格、生活環境さらに個人が人生をどう 歩み、どう死んでいくかまで考え、西洋医学、補完代替医療を問わず、あらゆる療法からその個人 にあったものを見つけ、提供する受診側主導医療」なのである。人を幸せにする医療と言い換えて もよいだろう。


IV. 価値観、人生観、死生観を尊重した医療

 治す医療である西洋医学については、基本的に根拠に基づく医療 Evidence-based Medicine (EBM)が求められるが、EBM は人工知能に凌駕される日が来ることは明らかである。2017 年、東 京大学医科学研究所に入院していた急性白血病の患者さんの治療が奏功せず、敗血症の危険も 生じていた状況で人工知能による分析の結果、別の診断が下され、人工知能による治療に変更し たところ、軽快退院に至った。人口知能は 10 分間で 2 千万件の論文を読破する。米国オープン AI が開発した人工知能を使ったチャット GPT が昨年 11 月に無料公開され、急速に利用が広がっ た。医療領域では画像診断は数年以内に画像診断医よりも人工知能の方が高精度で診断可能に なると言われている。本年 1 月に発表された米国 Glass Health 社の Glass AI は患者の問題点か ら鑑別診断と治療計画まで作成してしまう。人工知能の台頭により EBM についての人間の医師の 必要性はほぼ確実に低下するだろう。しかしながら、癒す医療(補完代替医療)は科学的根拠に乏 しく、人工知能では対応が難しい。科学的根拠に乏しい癒す医療こそ人間の医療者にしかできな いのである。それは科学的根拠だけではなく、価値観や人生観、死生観まで理解できるのは人間 だけだからだ。今、改めて統合医療が必要な時代なのである。


V. Shared Decision Making(SDM)による医療

 統合医療に含まれる補完代替医療のような科学的根拠に乏しい医療をどのように提供するかに ついてはこれまでの提供者の意思しか反映されない Informed Consent では不十分で、提供する 側とされる側の間に新たな関係性が必要である。それが SDM=Shared Decision Making(協働意 思決定)である。SDM とは「質の高い医療決断を進めるために、最善のエビデンスと患者の価値観、 好みとを統合させるための医療者と患者間の協働のコミュニケーション・プロセス」1)である。SDM を 用いて統合医療を駆使すれば理想的な医療の姿も実現できよう。


VI. 統合医療の問題点と解決策としての統合医療教育

 日本では医学界や行政が統合医療と積極的に取り組んでこなかったため、統合医療の正しい実 践がなされず、さまざまな補完代替医療が野放し状態となり、その補完代替医療に依存したいわゆ る癌難民などの被害者もあとを絶たない。行政による規制が進まない現状で、統合医療という概念 が日本に浸透し、国民を守るには、正しい知識や実践方法などを、医師も含めた提供者に教育す ることが急務である。とはいえ、これまで、日本には補完代替医療を総合的に学べる高等教育機関 はなかった。そこで 2022 年 4 月、

 神奈川歯科大学大学院に統合医療学講座(http://www.graduate.kdu.ac.jp/togoiryo/)

を設立し、日本初の高等教育機関による統合医療教育が始まった。ここでは漢方医学、アーユル ヴェーダなどのアジア伝統医学、アロマセラピー、ホメオパシーなどのヨーロッパの伝統医学、カイ ロプラクティック、オステオパシー、オゾン療法など欧米では認められている国や州があるにもかか わらず日本では認められていない施術などのみならず、さらには癌やメンタル領域へのアプローチ、 そして医療に欠かすことのできない医療哲学、研究法など統合医療の基本を 2 年間で習得するこ とができる。

 特にオゾン療法については歴史もあり、エビデンスも数多く、医療、環境など広い分野で有用性 が示されていることから 1 単位(15 講義)を日本医療・環境オゾン学会にご担当いただいている。

 今、改めて統合医療はこれからの時代に必要な医療であると声を大にする。だからこそ正しい統合医療を普及しなければならないと筆者は強く考えている。


参考文献

1)Erica S Spatz ES, Krumholz HN, Moulton BW: The New Era of Informed Consent: Getting to a Reasonable-Patient Standard Through Shared Decision Making. JAMA 315(19): 2063–2064, 2016



トピックス

トピックス22021.05.10

オゾン療法で活性化される核内転写因子NFκBとNrf2の関係

Implication of NFκB activation on ozone-induced HO-1 activation

 オゾン療法の作用メカニズムに関係する以下の論文が日本薬学会のオンラインジャーナルBPB Reports最新号に掲載されたので、その概要を紹介します。

2021年4月27日 北海道大学名誉教授・三浦敏明

… 詳しくはこちらをご覧ください

トピックス12021.04.27

「COVID-19と直腸オゾン療法」関係の文献紹介

「Medical Ozone: The Pharmacological Mechanisms Accounting for its Effectiveness against COVID-19/SARS-COV-2」

 この論文は、炎症性腸疾患(IBD)の約半数に肺機能の低下がみられ、呼吸器ウイルス感染症に胃腸機能障害の併発がみられることから、腸と肺の双方向伝達ネットワークとしての「腸-肺軸」に注目している。すなわち、COVID-19治療における新しい補助治療選択肢として、直腸オゾン療法が腸内ウイルスの寄与を減らす適切なアプリケーションであると強調している。

… 詳しくはこちらをご覧ください

オゾン療法とは人の自然治癒力を高める治療方法です

所在地と連絡先

〒062-0906 札幌市豊平区豊平6条6丁目5-47-603

TEL:011-818-8324 FAX:011-818-8318

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