Q & A

 新型コロナウイルス感染症に対する確立した治療法が見つかっていない今日、いかに感染を防止するかが重要な課題となっています。今回、オゾンが新型コロナウイルスの不活性化に有効であるとの報告が奈良県立医科大学および藤田医科大学からありました。特に藤田医科大学からは人体に影響を及ぼさない低濃度で効果があると世界に先駆けて実験的に明らかにされたのです。このニュースによりクラスター予防のために施設内消毒や手指消毒にオゾンの活用が急速に広まることになると思います。
 そこで、オゾンについての疑問にQ&A方式で説明します。

Q1. 奈良医科大学や藤田医科大学が発表した「オゾンガスやオゾン水が新型コロナウイルスを不活性化する」というニュースはどういう意味をもつのでしょうか?

A1. オゾンガスは次亜塩素酸以上の強い酸化力があり、細菌やカビだけでなく様々なウイルスに対しても不活化効果のあることは知られており、消臭・消毒・殺菌剤として各方面で使用されてきました。しかし、従来使われたきたオゾン濃度は人体にも影響を及ぼす高濃度なものが多く使用されてきました。今回、人体に安全な低濃度でも新型コロナウイルスに対しても効果のあることが判明したことは画期的なもので、感染防御のために安心して活用されるものと思われます。

Q2. オゾンガスは有害ではないですか?

A2. パラケルススの有名な格言に「あらゆるものは毒であり、毒無きものなど存在しない。あるものを無毒とするのは、その服用量のみによってなのだ。」というものがあります。オゾンもそのとおりで、ある濃度以上では有害であり、ある濃度では殺菌剤となり、ある濃度では治療にも使われています。そこで、日本産業衛生学会では作業環境での安全な許容濃度を、オゾン臭がする0.1ppm(0.2mg/m3)としています。
 その安全な許容濃度で新型コロナウイルスを不活化することが判明しました。

下図はオゾン療法で使用されている濃度域を示しております。

オゾン濃度値と治療域、有毒域のグラフ

オゾン濃度値と治療域、有毒域のグラフ

Q3. オゾンガスは実際にどういう所で使われていますか?

A3.
  1. 大阪や東京の水道水は、かってはカビ臭で飲料には適しませんでしたが、その後、浄水処理にオゾンが使われるようになり、臭いのないおいしい水道水になりました。
  2. 医療・介護施設、ホテル、空港などで、脱臭・殺菌による空気清浄化に。
  3. 半導体の有機物の酸化分解吹き飛ばし洗浄(10μm物質、大腸菌の大きさ)に。
  4. 水族館の水槽水の清浄化、水耕栽培、食品工場等での殺菌、鮮度保持などに。
  5. 消防着など衣服の消臭や救急車の感染症対策に。
 など様々な分野で使用されています。

Q4. オゾン水はどのようなところで使用されていますか?

A4. オゾン水は感染予防対策として手洗いに活用されています。ここで注意しなければならないのはオゾン水を流しながら手を洗うということです。その他にも、歯科の口腔洗浄に使われています。また、鳥インフルエンザや狂牛病・口蹄疫病、豚コレラウイルスなどの予防に環境消毒として使用されています。食品関係では近年、コンビニ等のバックヤードでカット野菜の殺菌と鮮度保持に利用されています。医療では、内視鏡の消毒や手術室の清掃などに使用されています。
 なお、オゾン水は作り置きができないため製造後はなるべく早く使用することです。

Q5. オゾンはほかの消毒・殺菌剤と比べての利点は何ですか?

A5. 現在使われている消毒殺菌剤には耐性菌や残留性の問題がありますが、オゾンに耐性菌の報告がなされたことはありません。また、残留性も反応後すぐに酸素に分解されますのでオゾンが残っていることは全くないので安心です。

Q6. 新型コロナウイルスなどを不活性化するメカニズムは何ですか?

A6. ウイルスは核酸(DNAあるいはRNA)とこれを包む外皮タンパク質からできていますが、オゾンはまず外皮タンパク質のチミン、トリプトファンなどのアミノ酸と、次に核酸の中のチミン、グアニン残基などと直ちに反応し、ウイルスの活性が完全に無くなることが明らかにされています。すなわちウイルスの構造が破壊されるからです。

Q7. オゾン療法はCOVID-19の患者にも効果がありますか?

A7. イタリアやスペイン、中国など様々な国で検討されており、近々、論文報告がなされそうです。特にキューバでは軽症〜中等度の感染症に対して早期に治癒することが判明し、国として治療指針に組み入れられたとの報告がありました。

 このホームページの『オゾン療法研究ニュ-ス第2号 を参照下さい。

Q8. オゾンの将来

A8. オゾンは今後発生するパンデミックの予防対策に飛躍的に拡大していくものと考えられます。また、災害が多発している現在、オゾンは小型オゾン発生器と自家用車のバッテリー(電源が無い時)を繋いで簡単に製造できますので、避難施設における消毒、消臭、感染予防に必須なものとなるでしょう。さらに、オゾン水は傷口消毒に、オゾン浣腸は様々な疾患治療として活用されるものと思われます。
ぜひ、このホームページを読まれることを強く推奨します。

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